Egg freezing?

元OL、独身アラサー、社会人類学専攻大院生が卵子凍結保存を本気で考えるブログ

日本と不妊と卵子凍結

前回の記事でアメリカやイギリスで卵子凍結の需要が伸びてると書いたけど日本ではまだまだ。文化的、倫理的なことも含めてそんな簡単に広まるものではないとは思っている反面、私は日本でも需要はあると思っている。

 

その理由の一つが不妊治療の現状。

なんと日本は世界で最も体外受精に関して発展している国だという。

つまり不妊治療の選択肢として体外受精がかなり大きな需要を持っているという。

卵子凍結保存が劇的に発展した理由も1990年代前半に日本が開発したVitrification(瞬間冷凍的な)という技術だというからさすがだ、技術大国ニッポン。ロケットだけじゃない!

 

実際に600以上の病院が不妊治療に取り組んでいて、2001年から2010年の10年間の間に体外受精を行った患者は76,000人から240,000人の3倍、それもそのうちの30%が40歳以上で、これは他の先進国の割合と比べると4倍以上!どやっ!(厚生労働省)

 

体外受精の成功率は女性の年齢というよりは卵子の老化具合によって決まるものなので、もし所謂アラフォー様たちが自分はまだ”いけてる”と思っていても、卵子の老化というのはどうやら我々が想像するよりもはるかに早いらしい。

よくあるやつです。大学生のときは無敵だったし、みたいなテンションで飲んだら体が全然ついてこず、翌日に自分の老いを感じるやつ。別に太ってないし、って久しぶりにミニスカート履いたら何か得体の知れない違和感と切なさに包まれるやつ。私だけ?

でも卵子はお酒やファッションみたいにちょこちょこ確認する機会がないから”調子に乗り続けれる”わけ。さすがに美魔女も卵子までは美魔女にはできないわけです。

 

当然ながら不妊治療開始年齢が高ければ高いほど、成功はしにくくなる。その上、結果治療が長くなり費用もかさむから、不妊に対する鬱や罪悪感を引き起こしたり、夫婦仲が悪くなったりさえするらしい。ただ男性側に不妊の原因がある確率は女性と同じですからね、イーブンですよ。イーブン、男性陣もここんとこしっかり認識頼みますわ。

 

加えて、これは個人的な感想でしかないけど、”平均”ってあてにならない。

平均的に35歳超えたら卵子の老化のスピードが加速して妊娠しにくくなるっていうけど、バリキャリ女性たちは”平均”より脳も体も酷使してて体にストレスを与え続け、接待やらでお酒もよく飲み、残業メシとかいって男性と一緒に遅い時間にラーメンを食べ、それでも美人が多いのはまた別の謎ではあるが、体の内側、バイオロジカルな部分だけ見ると確実にかなりのダメージ受けてる。だから35より前から、”平均”より早めに妊娠可能性が下がってて、でも働き盛りで、なおさらキャリアと体のバランスがうまく噛み合わない現象が増えてもおかしくないと思うんだよね。

  

つまり元に戻ると、すでに多くの女性が不妊で悩んでいて体外受精をしていて、苦しんでいるということ。その上、働く女性が増えているいま、潜在的不妊治療患者も増えるだろうということ。

もし不妊に悩んでしまったら。

もしそのとき若い時の元気な卵子を使えたら。

卵子を保存しておいたら妊娠可能性を上げることができるかもしれない。辛い治療期間を短くすることができるかもしれない。自分の卵子ではどうしても受精せず止む無く卵子ドナーをもらおうとしたひとにとっては、自分の若い時の卵子を使えば遺伝子のつながった子供を授かるという選択肢が一つ増えるのかもしれない。

だからこの点において需要の可能性あるんじゃないのかなって思うわけなのだ。

 

もしかしたら、そんな辛いなら子供諦めたらいいのに。っていう人がいるでしょう。でもそれはあまりに傲慢な意見であって、もしかしたら一番言っちゃいけないやつ。不妊治療中の友人の言葉を借りるならば

 

ごめんで済んだら警察いらんわ。

 

諦めれてたらこんな苦労いらんわ。ってことだと思われる。多分。

 

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