Egg freezing?

元OL、独身アラサー、社会人類学専攻大院生が卵子凍結保存を本気で考えるブログ

卵子凍結保存をした女性に15人にインタビューしてみました その2

つづき

 

卵巣予備脳テスト

卵子を保存するためには全ての女性が"Ovarian Reserve Test(ORT)"を受けなければならないの。日本語だと卵巣予備能検査、というみたい。

これは卵巣内の原子卵胞の数を調べるための検査。卵胞の数は年齢と共に急激に減っていき30代後半から加速するから、このテストの結果が”全体としてどのくらい妊娠の可能性があるのか?”という指針になるんだと。体外受精をしている女性はすでに何回も妊娠に失敗しているのに対し、卵子凍結保存をしようとしている女性は、このORTが妊娠可能性を考える最初の取り組みだったりする。彼女たちは一般的に、不妊治療に失敗したような直接的な経験はなく、ただ単純に”そろそろ曲がり角や〜〜”とデータやまわりの話から考えて、卵子保存しなきゃ、ってたどり着く。確かに友人と話していても、別にみんな不妊治療で悩んだ結果、というよりは、もう少し楽観的な、やばそうだよねぇ〜卵子保存しとこかな (๑•̀ㅂ•́)و✧キラッ笑?なんじゃないだろうか。

 

インタビューを見てみる。

 

メレディス 30代前半の場合

Q: 結果を待っている間不安だった?それとも全然問題なかった?

A: そうね、少し。だってこのテストって、将来を左右するとっても大きな要因じゃない?私自身でどうすることも出来ないことの一つだから。なんとかしなきゃいけない。うん、だから結果が出て、大丈夫だったとわかった時、本当によかったわ〜〜〜〜

フィービー 30代後半の場合

Q: 妊娠レベルがどのくらいかわかるテスト受けた?

A:  ええ、受けたわ。とっても低かった。だから”え!最悪!私年取りすぎてるやん、待ち過ぎたわ、まじか!”って感じだった。すでに1つ卵子は採取してるけど、だいたいみんな13,14個くらいって噂だったわ。

 

メディースの場合は、検査は彼女の将来の妊娠率を図るものであり、結果として彼女は希望を持てるいい理由になった。逆にフィービーにとっては、検査結果は、”もう妊娠可能性のカーブを降りすぎているよ!!”という事実を示しているのだが、どこか誤解を招いているようである。彼女は「なんとかしなければ!取り戻さなければ!」と思っているのである。

 

医療機関としては、ORTは、将来的な妊娠可能性の指針と、なんとも言えない不安や主観的な時間を無駄にしている、という気持ちを、もう少し合理的に客観的に示すことを目的としている。しかしながら、悲しいかな検査結果が悪いとそれは彼女たちのそんな不安を悪化させる。

 

(´・ω・`)なんか切ないけどわかる・・・

 

フィオナ(体外受精等を取り扱う医療従事者)によると

卵子を保存する女性は、自分たちは絶対に大丈夫だ、という風に考えがちです。だから卵子のクオリティーが低い、と知った人たちにとっては本当にショックなことで、、大丈夫私はやるわ、何も不安なことはないわ、って思っていていざ結果を知って色々考えることになったとき、”私いままで何してたんだろう?”ってなるのよ。

 

検査結果というのは、卵子保存をしたい女性にとって、単純に決心をつけるためのものではないわけです。

 

乙女心は複雑なんです!(`・ω・´)キリッ!

 

個人的で曖昧だった状態が、可視化された客観的な情報によって整理できるようになる一方で、解釈というのは将来に対する希望や今までに対する後悔のような複雑で根深い本人の気持ちによって解釈は歪められているのである。だから、検査自体には、検査後の彼女たちの行動を決めることは出来ないのである。2つの例で明らかなように、検査結果が悪くてもそれは必ずしも次に進むことをためらう要因にもなっていない。むしろ、急いで治療を進めたり残せる可能性のレバレッジをとるような理由になったりもすする

 

ウォルドビーさんが言うように 

意思決定というのは、自分の体と将来的な可能性をどう理解するかによって変わってくる。

わけで。

 

イギリスでも子宮頸がんと診断される女性の数がどんどん増えて1999年以降最多とニュースになっているし、誰しもなる可能性があるのに検査を受けてない女性が多すぎるというのは別にイギリスに限ったことではない。

Increase in number of British women being diagnosed with cervical cancer

 

”わたし何してたんだろ?”って思わないように、全力で勉強して、仕事頑張って、お金稼いで、いろんなもの犠牲してるかもしれないのに、子供が出来ないことはその全てをひっくり返えすだけの力を持っているところが怖い。

 

あんまり悲観的になるのもよくないけど、あんまり楽観的になってもいかんね。

 

調べてみたら検査の一つであるAMH(抗ミューラー菅ホルモン)という検査、通称卵巣年齢検査(というらしい)は保険適用外だけど割と簡単に安く受けれるみたいですな。

なんか最近真面目な感じですいませんな。

 

 

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University of OxfordのTrinity collegeのお庭。夏はみんなごろごろしてるけど、今ゴロゴロしたら凍死できる気がする。夏の日差しに思いを馳せるが今日もイギリスは暗い〜